残された心 魔法なんて私は嫌いだ。 姉のリリーは魔法学校に行ってそこで知り合ったジェームズ・ポッターと結婚した。なんて事なのか、魔法使いと結婚! だけど、姉も魔法使いなので何も問題はない。問題なのは私のこの心だった。 姉は死んだ。 もう帰っては来ない。もうこの世には居ない。ざまあみろと思っていた。魔法なんかに関わるからそうなったんだ。だから…… なのに、私は泣いていた。姉なんて嫌いだと思っていたのに。 そして、残されたのは姉の子供…ハリーだった。 今、ハリーは家で暮らしている。そろそろこの子にも魔法学校からの手紙が来る。 私は、それが怖い。 また、姉のような事になってしまうのではないか。またこの子も姉と同じ道を進んでしまうのではないか。そう思うだけで、悔やみきれない気持ちになって、ハリーに優しい事は何も言えなかった。 「ハリー、ハリー!起きなさい!」 こうして今日も始まっていく。 いつか、いつかと手紙が来るのを恐れながら。 ※勝手にペチュニア叔母さんの心境を想像してみたり。 |